オケ編成：2 Ctr, 2 Tr, (3 Trb), Timp, 2 Vl, Bc

モーツァルトの《レクイエム》にも大きな影響を与えた楽曲として知られる作品です。
本作は1771年12月、当時の雇い主であり民衆に愛される芸術の大パトロンでもあったジグムント・フォン・シュラッテンバッハ大司教の死を悼んで、わずか2週間で書き上げられました。(同年1月にはハイドンの唯一の娘アロイジアが生後1年を迎える前に亡くなるという出来事もあり、このころは作曲者にとっても深い悲しみの中にあった時期でもありました。)
本作《シュラッテンバッハ・レクイエム》の一部は、彼自身の葬儀でも未完に終わった第2のレクイエムの完成部分とともに演奏されました。さらに、ウィーンで行われた兄ヨーゼフ・ハイドンの葬儀においても、この一部が演奏されています。