スウェーデンの女流作曲家マリア・レーフベリによる歌詞が「Dona nobis pacem」(我らに平安を与えたまえ)を繰り返すだけの、ゆったりとした美しい作品。音楽はシンプルな４声体で、初心者でも十分歌える易しいメロディーです。カノンやフーガほど複雑ではないものの、ポリフォニーの手法が使われていますから、基本的な「模倣」を学ぶことができるでしょう。A-dur のまま転調しませんので、音叉を使って正しい音程を保つ練習にも適しています。そのほか、レガート、メリスマ、2度の動き、5度の跳躍、カデンツなど、さまざまな要素を体験できる、ラテン語やア・カペラ作品に慣れていない合唱団の「ア・カペラ宗教曲導入」に最適の作品と言えるでしょう。